シュロモ・ミンツのヴァイオリン リサイタル

4月2日(月)

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新しい職場での初日。年を取った分、慣れるまで時間がかかるだろうし、それなりに仕事は大変になり、しばらくは毎日ぐったりだろう。

だが、しかし、、、とりあえず今日は、いい音楽を聴くことにしよう・・・ということで、栄に新しくできた「宗次ホール」のオープニングコンサートシリーズのひとつに出かけた。

そう!音楽でも聴かなきゃ、やってられない!




ホールは、中区役所のちょっと東を南に入ったところ。シンプルなデザインの、こじんまりとした落ち着いたホールである。ステージは白を基調として、上の方には花が飾ってある清楚なデザイン。驚いたのは、響きがとてもいいこと。客席数は310席とあった。やはり室内楽は、これくらいの広さがいい。総合監修は三枝成彰とのことだ。

ここは、カレーハウスCoCo壱番屋の創業者が、資材を投じて作ったクラシック専門の音楽ホールということである。たしかこの人は、五嶋龍にストラディバリウスを貸与している人だ。だからオープニングコンサートは彼のリサイタルだったが、会員先行予約ですでにチケットは完売であった。

さて、前置きはこれくらいにして、、、

シュロモ・ミンツは、このホールが主催するヴァイオリンコンクールの審査委員長として来日したのである。

プログラム

シューベルト:ソナティナ第2番イ短調
ベートーヴェン:ソナタ第7番
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
スペイン舞曲集”ハバネラ” ”ホタナバーラ” ”サパテアード”
ラヴェル:ツィガーヌ

アンコール   

サン・サーンス:ロンド・カプリチオーソ
サラサーテ:カルメン幻想曲より

ミンツという人は、知らなかったが、勉強不足も甚だしかった。
なんという美音。プログラムが進むごとに演奏者の魂が曲に入り込んでいくかのように、表情豊かで説得力のある演奏。知らず知らずのうちに、その世界に引き込まれて行く。そう、確かに彼の世界を構築しており、聴衆はいつの間にかその中に誘い込まれているのだ。

特に、ツィガーヌが圧巻であった。連日のハードな仕事で疲れ気味の身には、前半のシューベルトでついついここちよい眠りに誘われそうになったが、後半のパッション溢れる演奏で眠気がふっとんだ。

演奏終了後は、ヴィオラもこなす彼の、ブラームスのヴァイオリンソナタとヴィオラソナタがすべて入ったCDを買い、「Welcome to Nagoya!」なんぞと言って、サインをしてもらった。
そのあと、チャリティということで300円払いツーショットの写真も撮ってもらい、満足して帰宅したのだった。

ただし、浮かれすぎてクロークにコートを忘れてきて、後日取りにいくはめになった、というおまけ付き。その時に、また龍君のコンサートがあるだろうと思い、会員になっておいた。

特に付け加えておきたいのは、駐車場のおじさんの感じのいいこと。
いろいろなところに、お高くとまるのではなく、「お客さんを大切に」というコンセプトが感じられるホールである。
by kimukimulife | 2007-04-02 23:21 | クラシック
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