五嶋みどり&オズガー・アイデン デュオ・リサイタル

6月19日(日)

五嶋みどり&オズガー・アイデン デュオ・リサイタル_e0058731_23505597.jpg待ちに待った、五嶋みどりのコンサート!ちょこちょこ来日はしているようだが名古屋には滅多に来ない。



っていうか、私がクラシックを聴き出してから12年くらいになるが、その間は来てないと思う。弟の龍君は毎年、年末に来てくれるのに。

というわけで、ホール会員の先行予約よりも早い、主催者のe+の先行抽選でチケットを取った。
(そのわりにあまりいい席ではなかったが)

プログラムは、モーツァルト: ピアノとヴァイオリンのためのソナタ ト長調 K.301、ヤナーチェク: ヴァイオリン・ソナタ、ラヴェル: ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト長調、クルターク:3つの断章、ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調「クロイツェル」 Op.47、アンコールは、ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女

一流のヴァイオリニストは何人か聴いてきたが、その誰ともまったく違う、、、なんと言うか、まったく質の違うというか、アプローチの違うというか、とにかくがーん!と来ました。

龍君もすごいテクニックを持ってるし、圧倒されるんだけど、彼の演奏での圧倒のされ方とは違うんだな。彼のは、切れ味鋭いナイフみたいな緊張感のようなものを感じるんだけど、彼女のは、楽器を演奏してるという感じじゃなくて、彼女の内面そのものがヴァイオリンを通して出てくるというか、ヴァイオリンの音は楽器の音ではなく、彼女の声のようなもう体の一部のような、そんな感覚。

感情のうねりのそのままに、こちらの胸に響いてくるのです。こんな演奏はたぶん初めて聴いた。

今までもCDでいろいろ聴いていたが、そんなふうに感じたことはなかったのに。
やはり、ナマは違う。もう、素晴らしかったです。

終演後、お話をする時間(サイン会とは言わなかった。たしか、ミーツ&なんとか、、、って言ってた)を設けるので、どうぞ、ということだったので、CDにサインをしてもらった。驚いたことに、サインをする前に、みどりさんの方から手を差し伸べて、握手をしてくれ、「名古屋にいらっしゃるのをずーっと待ってました。」と言ったら、にこにこして頷いてくれた。

コンクール出身じゃなく、苦労して、努力して(親子ともども)チャンスを掴み、さまざまな困難を乗り越えて現在に到った、彼女の人間性を垣間見たような気がした。
by kimukimulife | 2011-06-22 00:20 | クラシック
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