MITSUKO〜愛は国境を越えて〜

5月28日(土)

MITSUKO〜愛は国境を越えて〜_e0058731_0465123.jpg小池修一郎が音楽をワイルド・ホーンに依頼したオリジナルミュージカル「ミツコ」。




主役の、クーデンホーフ・ミツコを演じたのは、安蘭けい。元宝塚星組トップスターである。在団時に、やはり小池・ホーンコンビのスカーレットピンパーネルで大絶賛された実力派だ。

和物?だし、実話と言うことで奇想天外なドラマがあるわけでもないので、ミュージカルとはいえストレートプレイのようにメッセージ性のある内容だったが、音楽と役者のパフォーマンスが素晴らしく、秀作と言えよう。震災で多くの海外アーティストのキャンセルが相次いでいる中、ヨーロッパから来て日本語の芝居に挑戦したマテさんにも感動。

ともあれ、とうこ、こと安蘭けいの実力を十二分に見せつけた舞台で、これからのとうこの方向性が決まったような感もある。

また、小池さんの、若く才能のある男性ミュージカル俳優を見いだす才覚に感服。

はまこ、こと未来優希がいろいろな役で登場していたが、まったく違うキャラクターでも瞬時に切り替え、役になりきって演じていたのはさすがで、彼女の実力を見せつけた。雪組の副組長として、組長が病気の時も組を支え、将来は組長だと誰もが思っていたときに、ゆみこの衝撃的な退団と時を同じくして退団した。ゆみこの処遇に対する劇団への抗議の退団とも思われたが、実は寿退団。(あくまで私の勝手な予想)でも、私は、彼女のような人こそ、外のミュージカルシーンで活躍して欲しかった。その意味で、とてもうれしかった。秋の「ロミオとジュリエット」でも、乳母の役に決まっている。

なっちゃんこと、大月さゆも、ゆみこ、はまこと同時に退団した有望な娘役だった。この舞台では、進行役の若い女性を演じていたが、動きのない難しい役で、最後に少しだけ歌がある、というちょっともったいない使い方だった。今後の活躍を期待したい。

ともあれ、いろいろな意味で、これからのミュージカルシーンが楽しみになってきた。

そういえば、日本発のミュージカルが世界中で上演される、という例はまだなかったような気がするが、これは一つの可能性としてどうなんだろう?浅利さん、ぼやぼやしてられないよ?
by kimukimulife | 2011-05-28 01:05 | ミュージカル
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